2012-07-26

Think Simple シンプルは知れば知るほど難しい。

 最近になってスティーブ・ジョブスに関する書籍を読むようになり、すっかり彼のそしてアップルのファンになってしまった。
そんな中でも「Think Simple」というスティーブ・ジョブス、アップル全体の仕事の哲学について書かれた本は何度でも読み返したくなる内容でした。
その中でもタイトルにある通り、シンプルさについては執念といってもいいようなこだわりがあり、そこにはほとんどが見えない難しさにあふれているようなのです。




削るのではなく研ぎ澄ます


本の中にあることで一番印象に残ったのが「シンプルとは0か100」という項目。シンプルというものを実現するにはとことんこだわる必要があり、いいとこどりするとくだらないものしかできないという。
これはシンプルなものだけに言えるものではなく、物事に対してメリットとデメリットが存在し、デメリットを受け入れたうえでメリットを最大限に引き出すことが大事だということなのかなと解釈しています。
今までのことを振り返ってみても何かを作成しているとき、いいとこどりをしてデメリットを消そうとした結果、納得のいく作品は出来上がることはありませんでした。
この本によって過去、何故自分が失敗しているか一つの理由がわかった気がします。


本質的にシンプルなものは賞味期限が長い


以前、ある番組で若手のころのタカアンドトシが志村けんさんに相談するというシーンがあり、そのなかでタカアンドトシが「今、欧米か。がはやってくれているからいいけどその先が不安。だから新しいギャグを考えている」ということに対し、志村けんさんはむしろその「欧米か」を磨けばいいじゃん。と、その中でアイーンという志村けんさんのギャグが取り上げられていたが、確かにあのギャグはシンプルでいて長く見かける。
志村さんはそのギャグをシンプルに考え、磨いた結果すぐ消えるモノでなく長く利用できるものに研ぎ澄ましたのかなといまさらながらに思います。
(番組の内容がずれていたら申し訳ありません。何しろ数年前の記憶なのでできればご容赦ください。。。)


シンプルなものは積み重ねていく。


一見して矛盾するように見えますが、シンプルなものを創ろうとした時、無駄なものを削って作るようなイメージです。でも本当は削るではなく足していくものではないかと思いました。シンプルなものを作ろうとした時、まずはそのモノに対して本質は何か、誰へ向けてメッセージを送るか、それを実現するためにはどのような技術を使う必要があるか。。。などなどまさに0から100を積み重ねる。その中では10から20はいいだろう。とか50あたりはこのあたりで妥協しよう。とかいうものはなく、どれか一つでも手を抜けば0になってしまう。
100にするためにモノの本質的なもの、哲学などから誰へ向けたものかなどのマーケティング、第一印象を決めるためのデザインや広告、実現させるために使う技術など一つ一つに妥協することなく力を注ぎ、積み重ねて作り上げることがシンプルなものを創ることだと思います。


本のおかげで様々なモノをシンプルというフィルターを作り見るようになりました。アップルの様な素晴らしいシンプルはできないにしても、自分の中にしっかりと哲学を持ち、この本にあるように「いいとこどりばかりの粗悪なモノ」を創りださない様、日々注意したいと思います。

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